• 基礎知識

    東京の家庭教師一覧

  • 小中学生が持つ心配・悩み事

    内閣府が子どもの育成支援の充実のために、平成26年に小中学生を対象とした意識調査を行っている。今回は、小中学生が持っている「心配ごと」や「悩み」に関する調査結果を紹介する。

    今回のアンケートでは様々な悩みや心配事を小中学生に聞き取り、どういった悩みが多いか細分化しそれぞれの回答を分類した。

    1. 勉強や進学のこと

    悩みや心配ごとで最も回答数が多かったのが、「勉強や進学」に関する事であり、全体の48.1%であった。これは前回調査(平成18年調査)から4.6%上がっていた。小中学生別でみると、中学生は小学生の倍にあたる全体の65.4%の子どもたちが勉強や進学について悩みを持っているという回答であった。さらに中学生の男女別の回答をみると、悩んでいる。
    男子は58.9%であったのに対し、女子はじつに72%もの生徒が勉強や進学について悩みを持っていると回答していた。中学生になると高校受験や就職の話がよく出てくるようになり、将来に対する不安に揺れる時期である。特に女子は出産についても学校で学ぶこともあり、男子よりも未来に対して不安や心配が頭をよぎるのかもしれない。

    一見勉強をあきらめた風を装っている子どもも、実際には進学ができるのか不安でたまらないという事例もよくあるものである。保護者や学校・塾の先生は子どもたちが勉強を諦めたことを装っていても根気よく接し、本当にやりたいことがあればその進路へ、特にやりたいことが無いようでも、しっかりと進学できるように共に考えてあげてほしい。

    2. 性格のこと

    次に悩みや心配ごとで多かったのが、「性格」についてである。全体の13.8%が性格について悩んでいるが、前回調査から0.9%下がっている。小中学生別でみると、こちらも中学校の方が5.6%ほど高くなっている。男女別でみると男子7.8%に対し、女子が25.9%と非常に高くなっている。

    中学生になると思春期に入り、特に女子は周囲からの視線が気になることが増えるようである。学業面や恋愛面などで不安定になりがちな時期ではあるが、そういった不安定な性格に対して中学生の女子は自分自身で悩み不安を感じているであろうことが分かるアンケート結果であった。

    周囲の大人は不安定になることを理解してあげるのが重要である。こういった時期には周囲から余計なお世話をかけて欲しくない時期なので、無理に話をするのは避けた方が良いかもしれない。「なんで私だけ」という心理に陥っていることが多いので、思い悩んでいるのが自分だけではないということを、どこかのタイミングで伝えてあげられると良い。

    しかしながら直接伝えてもなかなか通じない時期なので、家庭で共通のPCがあれば、思春期の心理を扱ったサイトのページを開いたままにしておき、子どもが目にする機会を作るのも良いかもしれない。少し前の記事でも紹介したが、反抗期は自我の芽生えの発現であり、子どもにとっては必要な通過儀礼である。親はそういった性格面の悩みに直面した子どもに対して無理に接することなく、根気強く接してあげることが子どもの成長にとっては一番良いであろう。

    3. 友達や仲間のこと

    全体の13.7%が友人関係で悩みを持っており、前回調査から4.0%減少していた。小中学校別では中学生になると2.7%減少していたが、中学男子では17.0%だったのに対し、中学女子は23.5%が悩んでおり、ここでも中学女子の方が高い数値を示していた。中学校になると部活での縦の上下関係が生まれ、これがストレスになることもある。さらに上述した思春期特有の精神的な不安定さがあるため、それが友人関係に歪みを作ってしまうこともあると考えられる。

    4. 健康のこと

    健康面の悩みは12%の子どもが抱えていた。アトピー性皮膚炎など過去よりも増えた症例もあり、そういった点で悩みを抱えた子どもがいるようである。小中学生別、男女別でみてもあまり大きな差異は無かった。健康面での悩みはダイレクトに体育の授業などに反映することがあるため、それぞれの得意な領域での評価をしっかりするなどの配慮が大人には求められる。

    5. お金のこと

    金銭面での悩みは全体の7.8%と前回調査よりも4.2%減少していた。生活保護受給世帯が増えている中で意外な結果であったが、今回のアンケートの回答者については保護者も併せて回答を行っている世帯であり、受給世帯は含まれていないのかもしれない。ここは全て推測の域を出ないのだが、受給世帯を含んだ調査を行えば比率は変わってくるのではないだろうか。

    6. 容姿のこと

    容姿について悩んでいるのは全体の3.4%と、こちらも前回調査よりも減少傾向であった。特に容姿のことで悩んでいるのは中学生女子となっており、他の属性の子どもたちよりも圧倒的に高い結果であった。中学生になるとニキビができたり身体的な特徴が表れると共に、異性に対して自分がどう見られているのかと意識したりする時期である。鏡を頻繁に見たりショーウインドウの前を通るたびに自分の姿を確認したりしているようであれば、容姿に対してコンプレックスを持っている可能性がある。

    容姿についてはなかなか直すことが難しい問題ではあるが、成長とともに変化していくものなので、勉強など内面の鍛錬を怠らないことをしっかり伝えた方が良いだろう。

    7. 悩みや心配なことはない

    悩みや心配ごとが特に無いと回答したのは全体の39.7%にも上っていた。特に小学生男子では51.5%と半数以上の子どもが無いと回答していた。この時期の小学生男子は面白いと思っていることについては継続する力があるので、あまり考えさせずにやらせるのが良いのかもしれない。

    いろいろな事に思い悩んでいると、なかなか勉強が手につかないものである。思い悩むことは自分自身を成長させるために必要なプロセスであるが、過剰に思い悩んでいるようであれば、周囲の大人や友人たちが手を貸してあげるのも良いだろう。