• 基礎知識

    東京の家庭教師一覧

  • 小中学生の意識調査 第二回 【親子関係】~反抗期が減少することの危険性~

    内閣府が子どもの育成支援の充実のために、平成26年に小中学生を対象とした意識調査を行っている。前回は小中学生の家庭生活についての調査結果を紹介した。今回は親子関係に関する調査結果を紹介する

    調査方法は質問に対して、「あてはまる」・「まああてはまる」・「あまりあてはまらない」・「あてはまらない」の4段階で回答してもらい、「あてはまる」と「まああてはまる」は【あてはまる】に、「あまりあてはまらない」・「あてはまらない」は【あてはまらない】に分類している。

    1. 両親への反発
    小中学生を対象に、「お父さんに、反発を感じる」という問いに対して、【あてはまらない】という回答は全体の73%と高く、【あてはまる】の27%を大きく引き離している。前回(平成18年)調査と比較して【あてはまる】とした小中学生は6.3%も減少していた。
    同様に「お母さんに、反発を感じる」という問いについては、【あてはまる】としたのは27.2%と、父親と同水準であった。こちらも前回調査から6.7%も減少しており、小中学生が感じる両親への反発は薄らいでいるようである。
    また、小中学生別にみると、中学生の方が両親への反発は高い傾向にあった。これは反抗期に入る時期にも差し掛かるため上昇していると考えられる。また、男女間では女子の方が両親への反発の高さが現れていた。
    両親への反発は自我の芽生えや自立につながると考えられており、精神年齢が比較的高いと言われる女子の方が早期に自立心を持つためかもしれない。

    2. 両親は頼りになる
    小中学生を対象に、「お父さんは、頼りになる」という問いに対して、【あてはまる】と回答したのは全体の90.9%と高い水準であった。これは前回調査から5.3%上昇している。「お母さんは、頼りになる」という問いに対しては【あてはまる】が93.5%と、父親よりも高かった。さらに前回から6.0%上昇しており、両親が頼りになると考える子どもが増えていることがうかがえる。もしくは、実際に頼りになる親世代が増えているのかもしれない。

    3. 両親の理解力
    「お父さんは自分の気持ちをわかってくれる」という質問に対して、【あてはまる】という回答は82.1%であった。これは前回調査と比較して15.0%も急上昇している。対して「お母さんは自分の気持ちをわかってくれる」という質問に対する【あてはまる】という回答は90.4%と、「頼りになるか」という質問に引き続き父親よりも母親の方が高い水準にあった。
    母親の理解力に関しては前回調査より8.2%上昇しており、上昇率だけを見ると父親の理解力が高まっているような印象を受ける。昔ながらの頑固おやじが減少し、子どもの意見や思いを理解する親が増えているのかもしれない。
    親が自分の気持ちを理解してくれていると感じるのは性別によって大きな差があった。特に女子中学生で顕著に表れており、「父親が自分の気持ちを理解してくれている」と感じている女子中学生は25.4%だったのに対して、「母親が自分の気持ちを理解してくれている」と感じている女子中学生は51.8%にのぼった。

    4. 両親が口うるさい
    「お父さんは、口うるさい」と感じる小中学生は全体で29.4%であった。前回調査と比較して5.3%減少しており、「両親への反発」同様に親への煩わしさのようなものが低減されているように思われる。「お母さんは、口うるさい」と感じる小中学生は39.2%と父親よりも高い数値であった。こちらも前回調査から10.7%も減少しており、親への反発心、煩わしさが薄れている。
    両親が口うるさいと感じるのは特に中学生女子の層で高かった。これは、多感な時期であり、親も心配する年頃になっているため、口出しする機会が増えているのかもしれない。

    今回の調査結果では、8年前と比較して親への反発心やうっとうしさが減少し、親への信頼感や理解してくれているという思いが強まっているように見られた。このことから、家族同士の仲が良くなり非常に良好な家庭生活が営まれているように感じるが、親への依存心が隠れているようにも感じられる。

    ある企業の統計では、中高生において「反抗期」の減少が見られるようだ。
    反抗期は2回あると言われており、1回目は幼児期に表れる。別名「イヤイヤ期」とも呼ばれ、自我の芽生えとも考えられている。2回目は青年期前後に表れ、自我を確立し、自立に進むために親への反発が現れると考えられている。

    反抗とは自分自身の欲求を満たすべく「あれをしたい」「これをしたい」と自分の意志で道を選ぶ第一歩である。反抗期で悩む親も多いが、反抗期は子どもの自立にとって非常に重要な役目を持っているのだ。

    もちろん家族みんなが仲良くやっているのは良いことだが、親を頼り過ぎず、子ども自身で考え、行動できるような家庭教育が今必要とされているように思われる。