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  • 引きこもり数は減少 引きこもり期間は長期化の傾向

    7日に内閣府が「若者の生活に関する調査」の調査結果を公表した。公表した結果によると、15歳~39歳のうち就学・就業せずに半年以上も家に閉じこもっている、いわゆる「引きこもり」とされる人口は、全国で541,000名ほどと推計された。この結果は2008年に行われた前回調査と比較すると、150,000人ほど引きこもり人口が減少したことになる。

    引きこもりが始まってしまった時期に関する調査では、「20~24歳」が全体の34.7%と最多であった。次いで「15~19歳」が30.6%、「14歳以下」が12.2%であった。中学生以下で引きこもりになる子どもも多くいるが、それ以上に高校・大学・専門学校・社会人なりたてのタイミングで引きこもってしまう傾向にあるようだ。

    引きこもりの原因として最も多い回答は「不登校」であった。高卒・大卒者の中には「就職活動がうまくいかなかった」という理由から引きこもり始めた者も多くいた。社会人では「職場になじめなかった」という回答もあり、どの年代も周りの環境になじめなかったり対応できなくなってしまったりしたときに、自宅という安全地帯に引きこもってしまう傾向があるように思える。

    相談相手に関する調査では「親」が46.9%であり、友人・知人と兄弟がそれに続く形となっていた。最近の傾向からか、ウェブで知り合った人に相談するという回答も見受けられた。ちなみに教員に相談するという回答は0であった。これは、既に引きこもりが始まっている状態だと新しい担任との信頼構築は非常に難しいことや、教師の多忙化により引きこもってしまった生徒に寄り添うだけの時間を作るのが難しいからかもしれない。

    今回の調査結果では全体の引きこもり数が減少傾向にあり、教育機関などの引きこもり対策が上手くいっている印象を受けた。しかしながら、引きこもってからの期間に関しては7年以上と長期間にわたっている者が多くなっており、引きこもりの長期化が新たな課題として浮き彫りになった形だ。

    周囲の環境になじめなかったり、特定の人物を忌避したりすることで引きこもりが始まることがある。嫌な環境で耐え続けることは特に子どもは難しく、私個人としてもおススメはしない。周囲はしっかりと「逃げても良い」ということを伝えてあげるべきであると考える。しかしながら、常に逃げ続け引きこもりが始まると抜け出すのは難しくなる。親や周囲の大人たちは「適切な逃げ道」を用意してあげるべきだと思う。例えばそれは転校であったり、フリースクールであったりしても良い。新しい環境で新しい友人を作れば良い。友人を作るのが苦手でも、少しだけでも人と人との関わり合いの中に身を置く訓練を積むことが大切だ。

    引きこもりが長引く理由として、外界と隔絶してしまうと、どんどん他者とコミュニケーションをとることが怖くなっていってしまうからだ。子どもが引きこもってしまいそうなときほど、親は今の環境とは別の場所へ子どもを連れていき、同年代の子どもに限らず、身内以外の「他者」と関わる機会を作ってあげた方が良い。

    学校では内向的な子どもも、塾や家庭教師の講師の前では積極的になれる例もある。親に心配をかけさせまいと遠慮してしまう子どもでも、波長の合う講師には悩みを打ち明けられることもある。

    些細なキッカケから長い引きこもりに入ってしまうこともあるため、子どもが長期間体調を崩したり学校へ行くのを嫌がるそぶりを見せたりしたら、子どもからのSOSの可能性がある。親が直接話を聞けるようであれば話をし、難しいようであれば子どもが信頼できる人に話を聞いてもらえるように伝える手もある。

    引きこもりが始まると長引く可能性が高く、長引けば長引くほど社会に戻れなくなる可能性もまた高い。そうなる前に子どもが安心して成長できる環境にできるよう努めたい。