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  • 睡眠の【負債】で学力低下の可能性

    最近、睡眠不足に代わって聞かれるようになった言葉に「睡眠負債」というものがある。これは、徹夜などによる瞬発的な睡眠不足ではなく、軽度の睡眠不足がじわじわと負債として蓄積されていく現象である。

    睡眠不足による健康への被害や個人パフォーマンスの低下などは知られているが、最近はこの「睡眠負債」によっても人体への悪影響が出ることが研究を通じてわかってきているのである。

    恐ろしいことに、この「睡眠負債」は自覚症状が全くない状態で起こることもあり、さらにそれは平均睡眠時間が6時間でも起こっていることがあるのである。最近子どもの集中力が落ちたなと感じたり、日中常に眠そうにしているなと感じたりするようであれば、この睡眠負債を疑った方が良いかもしれない。睡眠負債を抱えた状態では勉強への集中力も低下するため、効率が悪くなってしまうだろう。

    睡眠不足によるパフォーマンスの低下を示した実験として、ペンシルバニア大学で行われた実験がある。1つは徹夜をしたチーム。もう1つは 睡眠時間が6時間のチームである。

    それぞれのチームに注意力や集中力のテストを行うと、徹夜をしたチームは当然のように初日・2日目ともに成績を大きく落としている。一方6時間睡眠のチームは、徹夜のチームほどではないにしても徐々に成績を落としてしまっているのである。そして2週間目には徹夜初日以上の下落を見せているのである。
    睡眠不足によるテスト結果への影響 引用元サイト:NHK

    徹夜のような極端な睡眠不足であれば不調の原因に気付けるが、睡眠負債の場合には、本人や保護者は適切な睡眠時間を取っている、もしくは取らせていると思っていても、実際は睡眠時間が足りていないので、本人や周囲が不調の原因を分からない点である。

    睡眠負債がたまると、体はその負債を返そうとする傾向にあるのだそうだ。そのため、睡眠に適した場所で時間を気にせずに睡眠をとった際に、睡眠時間が通常より2時間以上もある場合には、睡眠負債がたまっている可能性が高い。

    10代の理想的な睡眠時間はおおよそ8時間以上と言われている。小学生はもちろんだが、中学生や高校生もできるだけ睡眠時間はしっかりと確保してもらいたい。そうすることによって集中力や注意力が本来のパフォーマンスとなり、それが本人の日々の生活や学習の質を向上することになるのである。

    また、睡眠負債によって、ガンの罹患率の上昇など、健康面への悪影響も懸念されている。子どもだけでなく、保護者もより良い質と量の睡眠をとることで、家族全体の生活の質が向上することが期待される。特に受験を控える子どもには勉強の効率向上のためにも、「寝る間を惜しまず勉強する」ということはかえって逆効果になる可能性があるため、スランプに陥っているときにこそ、しっかりと睡眠をとるようにした方が良いだろう。

    子どもの学力が伸びなかったり低下したりする際には、学校や家庭教師のせいであることも無いわけではないが、その前に一度、子どもの睡眠時間を見直してみてはいかがだろうか。