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  • 学習指導要領改定案 小学校編

    文部科学省より、学習指導要領について改定案が発表された。今回は小学校における内容について簡単に説明する。

    小学校の学習指導要領改定案では、現在の指導要領の柱となる「生きる力を育む」という点は堅持している。新たな点での特徴としては、【知識や技能】・【思考力、判断力、表現力】・【学びに向かう力、人間性】といった育てるべき資質や能力について明示されていることである。また、組織的な教育の質向上のために【カリキュラムマネジメント】についても記述されており、教員の多忙化や学習の質を学校全体で解決するための取り組みを行う姿勢が表れている。

    1点気になる点はアクティブラーニングに関する取り扱いだ。昨年から様々な報道でも取り上げられているが、学校教育の現場でもアクティブラーニングという言葉が広まり、書籍にもその名称をよく目にするようになった。しかし、文科省はアクティブラーニングという言葉の持つ意味が定まっていないことから使用を止めたようである。代わりに「主体的・対話的で深い学び」という言葉が使われている。ドローンや人工知能といった新しいツールが続々と生まれ、社会に浸透していっている。今までに無かったものが増えている社会の中で、主体的に考え行動する力を育成するうえで、アクティブラーニングの考え方は重要である。明確な定義を持つ言葉しか使用できないためアクティブラーニングという言葉自体は置き換わっているが、その本質は改定案にも含まれており、ディベート等の対話型などの授業形態は増えていくだろう。

    教科ごとの変化としては、授業時間の増加や実生活に即した課題解決が明文化されている点が挙げられる。算数や理科といった授業時間数は堅持されており、外国語教育が増えているため、単純な授業時間数の増加が出てくるだろう。国語では論理的思考能力を育成するために、情報の扱い方についても学ぶことになる。算数は統計に関する知識を深めるためにデータの取り扱い等について学ぶことになる。多情報化社会の現在に生きる力を育むために、国語・算数の両面から情報リテラシー能力の向上を図る教育を推し進める姿勢がうかがえる。図画工作においては、生活の中の造形を学び生活を豊かにする形や色についての理解を含めることが設定されており、「デザイン」についての知識をより知る授業が増えることになりそうである。外国語教育について3・4年生は「聞く」「話す」を主体とする【外国語活動】を週に1コマ導入し、5・6年生で「読み」「書き」を加えて【外国語科】として教科化することとなっている。2020年度からは低学年からの必修化も進められており、注目される分野である。理科は日々進歩がすさまじい分野であるため、改訂ごとに授業範囲が広がったり、上位学年から学習内容が下りてきたりする傾向が他教科より強いが、今回も同様に学習範囲が広がっている。小学校3年生では、現在中学校で学ぶ「音の性質」について触れるなど、ますます学習すべき内容が増えている。

    学習指導要領の改訂にあたり、家庭教師が教えるべき範囲も増えてくる。それに対応できない講師を雇っていても子どもの成績向上には役立たないだろう。東京都やその周辺に拠点を置く家庭教師本部であれば学習指導要領改定にもしっかり対応した講師派遣を行ってくれるだろうが、特に今回は理科の範囲が中学校から下りてくるものもあるため、小学校の理科を教えてもらう場合はその点も考慮しなければならない。多くの場合、家庭教師で理科や社会を学ぶ家庭は少ないが、子どもの成長のために雇っているケースもあるため、そういった家庭では注意が必要と言えそうだ。

    英語教育に関しても必修化の波が押し寄せており、中学校の先取りという単純な思いで家庭教師を雇ってみると、学校教育と全く異なる学習になってしまっているケースも出てくるかもしれない。東京都品川区では先進的な取り組みとして、小学校低学年から外国人教員を利用した、「聞く」「話す」といった外国語に慣れ親しむ学習が進められている。そのように地域の学校で何を行っているのかを踏まえたうえで家庭教師を雇うか考えた方が良いかもしれない。

    学習指導要領の改訂に対して万全な体制を作るのは学校教員でも大変である。家庭教師は学校教育の現場から一歩距離を置いた存在であるため、なおさら改訂に対応するのは難しい。しかし、改訂の事実を知っている家庭教師と知らない家庭教師では、前者の方が教育面でしっかりと考えサポートしてくれるはずである。

    これから家庭教師を探す方は、この指導要領改訂を知っているかどうかで講師の選別を行うと良いかもしれない。