• 基礎知識

    東京の家庭教師一覧

  • 学びなおしのチャンス 東京都でも取り組み

    新年度が始まり、はや半月が経過した。新しく学校という場での生活が始まった小学生はそろそろ登下校や、決まった時間席に座り授業を受けるという日々の取り組みに慣れだした頃ではないだろうか。新中学生は、まだ定期試験という競争にさらされてはいないが、授業も本格化し、小学校のころよりも高度な授業に身を引きしている頃かもしれない。新高校生は中学時代とはまた異なる生活環境に日々新鮮な気持ちでいるかもしれない。多くの児童・生徒は新生活をまだ楽しんでいるかもしれない。しかし、進級・進学に伴って、学習におけるつまずき部分の顕在化や学習範囲の欠如という問題が表れてくる。

    小学校や中学校の学習の中で、全く理解できていないまま済ませてしまったり、病気などにより授業を受けそびれてしまって授業内容を把握できていなかったりと、学習内容でつまずいてしまったり、完全に欠落してしまっているケースがある。例えそれが学習単元の根幹をなす部分であっても、学校は多くの場合、1人の生徒のために授業を止め、振り返り学習を行ってくれるようなことはしない。そのまま授業が進んでしまい、欠落した学習がある中でも、進級・進学できてしまうケースが多い。しかし、新たに学年が上がることや進学によって新しいステージに進んだとき、その欠落した学習範囲がネックになる場合が多いのである。

    特に高校生の中退理由で多いのが学習についていけないといった理由によるものである。学習の根幹は基礎をしっかり固めることにある。九九を理解できなければ因数分解はできないし、英単語を覚えていなければ英語の長文読解はできない。しかし、日本の学校教育現場の多くは、できない子どもがいても授業進度が優先されてしまうのである。それによって、子どもは基礎がごっそり抜けた状態となり、次の単元も次々に習熟できず、勉強が嫌になってしまう悪循環に陥ってしまうのである。

    こういった授業進度優先になってしまうことは、教員が多忙になり、一人一人の児童・生徒へ目を配ることが難しかったり、学習がおぼつかない子どもが多かったりと、現在の環境に起因する部分があり、一概に教員を責めるわけにはいかない。しかし、大切な子どもが単元をしっかりと習熟できずに、学習進度だけが進んでいくことに危機感を持つ保護者も多い事だろう。

    子どもの将来を鑑みて、東京都教育委員会でも、「学び直し」について本格的な議論が繰り広げられている。平成28年度には、東京都内にある10の高校に対し、学び直しの場となる「校内寺子屋」を設けることとなっている。その他にも都内の東京高校などでは自主的に学び直しの手助けをするなどの取り組みを行っているところがある。

    学び直しについては、学校の取り組みに期待するだけではなく、家庭での取り組みが非常に重要となる。多くの場合、学習についていけていない子どもは学びの初期の段階で躓きがある。それは九九以前に、繰り上がりや繰り下がりといった基礎的なものかもしれない。図形に踏み入った時かもしれない。簡単な英単語を覚えていないだけかもしれない。時にはもう少し高度なレベルでつまずきがあるのかもしれない。

    子どもに、どの部分が分からないのか問い詰めるケースがあるが、それは厳禁である。なぜなら、子どもは自分がどこでつまずいているのかが理解できていないケースがほとんどであるからだ。自分がどこで分からなくなったのかが分からないのに、それを問い詰められ追い詰められてしまうのである。保護者がすべきは、子どもを追い詰めることではなく、子どもの課題を一緒に考え、解決していくことである。

    学習面に関しては保護者もプロフェッショナルではないケースがほとんどである。そういったケースのために家庭教師を活用するのが良い。家庭教師は集団塾とは異なり、進度に関わりなく、十分な振り返りが可能である。1回の授業ではどこが理解できていないのかまで立ち戻るのは難しいかもしれないが、数回の授業の中で子どもがクリアできていない課題を発見できるはずである。保護者としては、今までの遅れを一気に取り戻したいと考えるかもしれないが、それは難しいだろう。しかし、今の時期、特に進学した子どもたちの成績や学力はまだ深刻な段階ではないはずである。小中学校で学習の抜けがいくつかあっても、十分に挽回可能である。初回の定期試験に関しては点数が伸びないかもしれない。しかし、その間にもじっくり振り返り学習を行うことによって、かつて空いてしまった穴を埋める作業を行うことができる。そうすると、子どもの学力の基礎が構築され、新しい単元についても、理解ができるようになるはずである。

    学習レベルについて不安がある子どもこそ、新しい環境となった今、振り返り学習が重要となる。東京都のように自治体ごとに振り返り学習を提供しているのであれば、それをしっかり活用し、家庭教師などの民間の力もしっかり活用すると良いだろう。

    新しい環境に期待を持っている時期だからこそ、その期待を実現に移すべく、未来へ向けて学力の向上・再構築を図るべきだろう。