• 基礎知識

    東京の家庭教師一覧

  • 教員の多忙化による教育の質向上への悪影響

    公立の小中学校における教員の勤務時間が大幅に増えたこと、そして中学校の教員の約6割が週に60時間以上勤務をしており、過労死の目安となる水準を超えていることが文部科学省の調査により判明した。

    教員の労働時間は関係法令により定められているものの、多忙化する学校業務の中で正規の労働時間内で業務が終わるはずもなく、早朝に出勤し夜遅くに退勤する教師も珍しくない。

    特に中学校教員の若手は部活動の顧問を任されることが多く、土日も休めずに労働時間が多くなってしまう傾向にある。また、進路指導や思春期にさしかかる子どもの対応となるため、生徒や保護者への対応時間が小学校教員よりも増えてしまうのである。

    こういった教員の多忙化が数値として現れたことには、課題解消へ向けて意味がある。ただ調査を行っただけでなく、これから教育環境の改善へ向けて文科省には頑張ってもらいたい。

    教員の労働時間増大は教員への負担が増えているだけでなく、それによって子どもへの教育の質の悪化も示唆している。

    少子化の影響もあり東京都内の学校の中にはクラス数が減少している学校もあり、統廃合が進んでいる地域や、品川区などのように小中一貫教育の義務教育学校へと変化している学校もある。

    1クラスの生徒数の減少だけであれば教員の負担が減るのだが、クラス数自体が減ると、それまで配置されていた教員が削られてしまう。教員数が削減されても入学式や運動会、文化祭などの学校行事は例年通りに行わなければならず、結果として教員1人あたりにかかってくる負担は増えてしまうのである。

    また、教員には残業代という仕組みが無い。一律で月給分の数%分が代わりに支払われているものの、残業代の増大のように経済的な歯止めとなる仕組みが無く、教員の長時間労働が続いてしまっている。

    こういった実態があるためか、教員数の増加に繋がりにくく、早期に退職してしまう若手教員も見受けられる。

    特に優秀な教員が早期に退職してしまうことで、優秀な教員が育つ土壌を損なっており、将来的な日本教育の損失に繋がっているのである。

    また、頑張って学校教育に携わっている教員についても、本来の業務である授業を良くするための教材研究の時間などが削られており、この面においても子どもたちの教育機会が損なわれている。

    教員の多忙化は教師それぞれの負担が大きいということだけではなく、日本の教育が衰退していくことを示唆しており、早急に対策を取る必要に迫られている。

    これからすぐに教育現場に変化が訪れることは考えにくい。そのため、子どもへの教育を考えると、それぞれの家庭での努力が必要なのである。それは家庭教師の活用であったり、通塾であったりさまざまである。

    保護者としても、教員への過度な要求は控えることが肝要である。教育は学校にすべて任せるのではなく、学校と協力して、より良い未来へ子どもを育んでいく道を歩んでもらいたい。

    そして国に対しては、教員の負担を軽減し、学校教育が子どもの教育に寄与できるような環境の整備に努めてもらいたいと切に願う。