文部科学省は、小中高の社会科教科書の検定基準を見直すことを発表した。特に歴史や領土問題について、政府の統一見解を踏まえた記述にするよう求める規定を盛り込むことを決定した。近いうちに教科書図書検定調査審議会に諮り、2014年1月に改定を目指しているようだ。
どういった内容が新たに盛り込まれるのかというと以下の内容になる。
・政府の統一見解や確定判決がある場合、それらを踏まえた記述にする
・戦時中の歴史的な事象について未確定、あるいは諸説がある場合、特定の事柄や見解を強調することなく、バランスよく記述する
例えば南京事件に関しては、「犠牲者数については約二十万人や十数万人、また、それ以下など諸説がある」といった内容を記述し、従軍慰安婦問題に関しては、「戦後補償が政府間で法的に解決済み」といった政府見解もしっかり盛り込んでいくとみられる。
<教科書検定> 教科書会社が編集した原稿段階の教科書の記述が客観的かどうかや、適切な教育的配慮がなされているかを文部科学省が審査する制度である。