さまざまなシーンでオンラインという選択肢が主流となってきました。家庭教師もまた、オンライン授業スタイルのニーズが高まっています。
通常の家庭教師の場合は、先生が生徒の自宅まで訪れて授業を行いますが、オンライン家庭教師では、すべてインターネット上で完結します。申し込みから相談、授業、保護者へのフィードバックに至るまですべてオンラインで行われるケースがほとんどです。両者の違いを徹底比較してみました。
生徒と先生とのマッチングについて
通常の家庭教師の場合は、家庭教師センターの担当者がご家庭の要望をもとに先生を紹介するかたちになります。希望日時等の諸条件だけでなく、生徒との相性なども見ながら調整します。生徒と対面で話をしたうえで先生選びをすることで、より相性のよさそうな先生とのマッチングが期待できます。
一方オンライン家庭教師では、家庭教師センターを通して利用するケースだと、通常の場合とそう大差はありません。ただし、いわゆるマッチングサイトのようなものを通して家庭教師を探すケースだと、自身で条件に合う先生を探さなくてはならない点には注意が必要です。その分、日時や費用面での交渉が柔軟にしやすいのはメリットでもあります。
またもう1点、選択肢が広いこともオンラインならではのメリットといえます。例えば、志望校合格のためにはその大学出身の先生に教えてもらうほうが有利に働くことがありますが、地方在住の生徒が東京の大学を志望する場合にはなかなか難しいことも。しかしオンラインなら、居住地の制限がないため希望の条件に沿った先生を探しやすくなります。
コミュニケーションのスムーズさについて
オンライン家庭教師を利用するうえで特に気になる点といえばコミュニケーションではないでしょうか。対面ではない分、子どもとの円滑なコミュニケーションが実現するのかと心配される保護者の声が少なくありません。しかしその一方で、対面よりもリラックスできるという生徒の声も。デジタルネイティブ世代の子どもにとっては、オンラインでのやり取りのほうが、気負わずに授業が受けられるということもあるのでしょう。ただし、ちょっとした表情の変化や声のトーンの違いを読み取るという点では、通常の家庭教師に劣ることがあるかもしれません。そのため、オンライン家庭教師を利用する際は、先生の授業の進め方、配慮ができるかどうかは重要なチェックポイントとなります。例えば、「家庭教師側の一方通行にならない」「生徒の理解度を確認しながら授業を進行する」「Yes/Noで答えられる質問に終始しない」などを保護者がチェックしたいところです。
進路相談について
模試や入試に関する情報が豊富かどうかは、最も差が出やすい部分といえます。しっかりとした進路相談を希望される場合には、慎重な先生選びが必要です。特にマッチングサイトで個人契約を結ぶ前にはそのあたりの判断が欠かせません。
情報量でいうと、やはり家庭教師センターには劣ると考えたほうがよさそうです。受験を目的として家庭教師を利用する場合、そのあたりを家庭教師選びのポイントにするとよいでしょう。とはいえ、インターネット環境さえあればさまざま情報が手に入るいま、進路に関わる情報はご家庭でもある程度カバーできる部分ともいえます。
オンライン家庭教師の場合、集団塾や個別指導塾よりもコストパフォーマンスがよいケースもあります。ですので、何を重視するのかを明確にしたうえで検討するのがおすすめです。
まとめ
通常の家庭教師もオンライン家庭教師も、子どもが安心できる環境で授業が受けられるのは大きなメリットです。
地方在住でも、東京の有名大学に通う家庭教師に教えてもらえたりするのは、オンラインならではの利点。子どもの様子を直接見てコミュニケーションがとれるのは、通常の家庭教師ならではのよさ。進路相談もご家庭での工夫次第で、カバーできることもあるでしょう。どのポイントを優先して選択するのか明確にしたうえで、両者を比較検討されてみるのがおすすめです。