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  • 家庭教師とともに考えたい「教育虐待」という言葉

    教育虐待

    受験シーズンが訪れると、しばしばこの「教育虐待」という言葉をみかけるようになります。

    また最近では、一般的にも浸透しつつある言葉のようです。この「虐待」が厄介なのは、保護者自身にその意識がない点です。

    むしろ子どもに対する大きな愛情ゆえの問題なので、改善が難しいケースも。

    そこで重要になってくるのが、身内以外の第三者の存在です。教師対保護者・生徒という関係でありながら、家庭内に入り込むという家庭教師は、まさに良い距離感の存在といえます。


    「教育虐待」とは


    「教育虐待」の明確な定義はありませんが、「教育に力を入れ過ぎる親が、必要以上の期待を子どもに寄せてしまうがために、期待通りの結果が出ないと厳しく叱責してしまうこと」が一般的な認識となります。

    主に勉学を対象に使われ始めた言葉ですが、時代背景も相まって、近年では過剰な習い事を指すこともあります。また、その多くは経済的・社会的地位の高い家庭で起こりやすいものとされてきましたが、このあたりにも変化が訪れているようです。

    それは少子化や公立学校離れが背景としてあります。家庭内の子どもの数が減っていることから、平均的な収入のサラリーマン家庭でも教育費にしっかりとお金をかけようとする傾向にあります。

    特に東京など都心部では、私立小・中学校という選択は決して高収入の家庭のみの選択肢ではないということです。そのため教育虐待については、今やどんな家庭でも考え、注意するべき問題なのです。


    どの家庭にも起こり得る問題であるということ


    この問題の怖いところは、保護者自身に虐待だという意識がない、また周囲からも気づかれにくいことです。そのため、実はどの家庭にも起こり得る問題といえます。

    父親、母親、場合によっては祖父母が加害者となるケースもあります。たとえば幼児期から熱心に早期教育を始めている、早くから子どもの受験を決めているといった家庭などで、子どもに過剰な期待を寄せてしまうケースが多いようです。

    ほとんどの場合、少なくとも始まりは我が子を思っての行動であり、教育熱心なことは決して批難されるものではありません。ただ、そこだけに注力してしまわないように注意すべきです。「あなたのため」というフレーズは要注意です。

    たとえそれが純粋な考えからの行動だとしても、それを本人が望んでいなかったり、苦痛に感じたりしているのであれば「あなたのため」にはなっていませんよね。「教育熱心」と「教育虐待」の線引きは難しいように思われますが、子どもに負担がかかっているようであればアウトだというぐらいの認識でいるべきでしょう。


    家庭教師の存在が抑止効果になることも


    子どもに負担がかかっていればアウトといっても、保護者がそれに気づくのが難しいケースが少なくないかと思います。そこで、抑止力的な役割を期待したいのが家庭教師という存在です。実際、家庭教師が保護者の教育方針に口を出すことはほぼないでしょう。ただ、保護者自身が思い止まるようなきっかけづくりは十分可能だと考えられます。

    保護者が過剰になりがちな理由として、子どもの勉強に密接に関わりすぎている点が挙げられます。そのため、家庭教師との勉強時間を確保することで一定の距離をとることができます。

    またこのような客観性というのも重要で、熱心に取り組んでいる様子を改めて見ること、さらに家庭教師からの報告で子どもの良い部分を聞かされることなどが、保護者の気持ちを冷静にさせることへとつながります。

    当然、家庭教師との学習で思うような結果につながることで、保護者も安心して見守っていられるという要素も少なくないでしょう。


    まとめ

    どんな保護者でも、どんな家庭にでも起こりうる教育虐待という問題。東京都では私立小学校、中学校を希望する家庭が増加傾向にあり、早くから受験を意識し始めるケースも少なくありません。

    当然子どもの将来を思ってのことだと思います。ただ勉強のサポートは家庭教師に思いきって任せてしまったほうがうまくいくこともあります。

    親にうるさく言われるよりも、「他人」の家庭教師に指摘されたほうが子どもも聞き入れやすいこともあるでしょう。つまり家庭教師の存在は、教育虐待を防ぐだけでなく、子どもにとって伸びやすい環境づくりにつながることもあるのです。