子どもの創造力を伸ばす、個性を尊重するといった考え方が謳われる時代です。そんな中でも、というよりもそんな時代だからこそ、より良い教育環境をと考えるご家庭が多いようです。
我が子の特性に合うような学校をと考えた時、私立の学校という選択肢が出てくるのでしょう。東京など都心部ではその傾向が著しく、小・中学校から受験するのも珍しくありません。受験対策に家庭教師をと考えた時、子どもにとってのメリットやデメリットにはどういったものがあるのでしょうか。
生徒視点のメリット
家庭教師と勉強することの最大のメリットは、質問しやすい点にあるでしょう。分からないことがある度に質問できるのは、学習の理解も進みやすく、結果的には受験勉強にも有利に働くはずです。
また、消極的なタイプの子でも教師と2人きりという環境ならば発言しやすいという良さもあります。環境面でもう1点挙げるとすれば、リラックスした空間で勉強できることです。自室やリビングなど自身のテリトリーで勉強できるのは安心感があるものなので、より低年齢の子どもにとってメリットが大きいと言えます。
また部活動で忙しい中高生にとっても、自宅からの移動がないのは利点と言えますね。さらにもう1点、家庭教師との関わり方から考えられるメリットは、「しっかりと自分のことを見てくれる」ので自信につながることです。これは年齢にかかわらず言えることで、自信がつけばさらなる学習意欲へとつながっていきます。
生徒視点のデメリット
保護者の視点で言うと、集団塾と比較すると家庭教師は料金が高くなるのが一般的ですので、経済的な負担がある点がデメリットではないでしょうか。一方生徒視点で考えると、実はそんなにないのではと考えます。
ただし、それは家庭教師との相性が良い場合に限りという条件付きです。子どもが教師へ心を許していなければ、先に述べたメリットなどは決して得られるものではありません。疑問点をすぐに質問することは難しいでしょうし、とてもリラックスした環境とも言えません。
また、勉強へのモチベーション維持が難しいものとなっていくでしょう。家庭教師選びを誤ると、勉強する時間が苦痛なものとなってしまうという点では、生徒にとって最大のデメリットとなり得ます。なので、家庭教師選びは子どもとの相性を見て慎重に行うべきです。
親子で考えたい、理想の家庭教師像
東京都内には多くの家庭教師派遣会社があり、選択肢の多い恵まれた環境にあります。だからこそ家庭教師選びは難しくもあるのですが、体験授業を存分に活用して、子どもに最適な教師を選びましょう。
まずは、体験授業を通して子ども自身が好印象を持った教師に絞りましょう。その中から保護者目線で確認したいのは、教師の言葉遣いやマナー、子どもへの接し方です。保護者と生徒に対して、話し方を変えるのは構いませんが、態度が変わるような場合には要注意です。
「媚びる」のではなく、子どもに対してもきちんと敬意を持って接してくれる教師が好ましいと言えます。最終的には、親子で結論を出してみてください。子どもにとっても、自分で決断したと言う事実が責任感へとつながりプラスに働くこととなるでしょう。
まとめ
多くの場合、小・中学受験を決定するのは保護者だと思います。少なくともそのきっかけとなるのはご家庭の方針ではないでしょうか。ですが受験勉強を進める際、たとえば家庭教師選びの際などには、ぜひお子さんの意思を尊重してあげてほしいと思います。
家庭教師を選ぶときには、子どもと教師との相性が何より大切です。保護者としての客観的な意見も大切ですが、第一条件として子ども自身が楽しく、打ち解けられるような教師を選ぶのが結果的に合格への近道となるのではないでしょうか。