このページでは、家庭教師がどこまで他地域交流教育に踏み込めるか考えてみたいと思います。そもそも、家庭教育のプロである家庭教師になぜ他地域交流教育を託す必要があるのか、ピンとこない方が多いかも知れません。
学校にはさまざまな制約が設けられており、それを超えたアプローチは極めて難しいというのが現状です。
地域の枠を超えた広い世界に関する教育は、家庭教師の手に託されていると言っても過言ではないでしょう。では、他地域交流教育はどのような上に立脚するのか、そして、それを実現できる家庭教師の資質について見ていきましょう。
家庭教師が東京で教育を完結してはいけないワケ
他地域交流は、本来学校で行うべきカリキュラムの一つです。実際、全国の学校のほとんどに電子会議システムが導入されており、やる気になればいつでも他地域交流はできる状態になっています。しかし、現場の教員の技術不足と、事例の不足から、現在は離島・山間地域の少人数学校での教育で、かろうじて電子会議システムが活用されている程度です。
東京に住んでいると、子どもにとっては東京が世界の全てになってしまいます。ですが、日本、そして世界は多様性に満ちていて、とても広いのです。
そのことに気づかないまま大人になってしまうと、全てを東京基準でしか考えられなくなり、仕事をするにあたって重要なマーケットを見逃したり、地方の実態を踏まえずに政策を作ってしまったりと残念な人材に育ってしまいます。
そういったリスクを避けることができるのは、今のところ家庭教師をおいてほかにないのです。
東京に居ながらにして家庭教師が他地域交流を可能にする方法
いくら家庭教師に学校の枠がないと言っても、子どもを連れて東京の外を冒険するのはなかなか難しいでしょう。こういった時に活用したいのが、Skypeなどのインターネット通話システムです。まず家庭教師の人脈を使い、地方で暮らしている同年代の子どもとその親御さん、あるいは家庭教師を探し当てます。そして、あらかじめSkypeを設定しておいてもらい、待ち合わせ時間帯と話すテーマを決めておきます。
テーマとしては、教科教育と結びつけるため、「地域の気候と特産品」「独特の方言と風習」などを設定するとよいでしょう。あとは、普通にビデオ通話をする要領で会話を楽しむだけです。
Skype以外にも、多人数での会話に適しているアプリケーションなど、選択肢はたくさんあります。詳しい人に、適したシステムを紹介してもらうとよいでしょう。
他地域交流ができる家庭教師を東京で探す方法
他地域交流を可能にするためには、家庭教師にそれなりの人脈が必要です。その点で、仕事の単身赴任などで東京を離れた経験のある人や、東京以外の出身の人材が適しているでしょう。大学進学に伴って上京する人はたくさんいますので、こうした要件にあてはまる人を探すのはそれほど難しくないと思います。
問題なのは、インターネット通話システム等に明るい人材を探し出せるかどうかです。インターネット通話にあたっては、環境の整備等、それなりに情報システムに明るい人間が必要になります。
Skypeはそれほど設定が難しくありませんが、多人数で交流する場合、より安定した別のアプリケーションも使える家庭教師を探した方がいいかもしれません。デジタルネイティブ世代の家庭教師であれば、かなりこのあたりの知識に明るいので、面接の際に確認してみましょう。
まとめ
インターネットの普及で、情報が東京に一極集中する時代は終わりを迎えつつあります。むしろ、狭い東京という地域で、同じような属性の人に囲まれて暮らしていることがデメリットになることも増えてくるでしょう。社会で通用する高い見識を身に着けるには、自分と異なる環境で暮らしている人との交流が不可欠になります。
早いうちから、たくさんの人と交流することで、多様性や地域性ということを理解できる子どもに育てていきましょう。