ゴールデンウイークが終わると5月も中旬に差し掛かる。4月に入学した中学生にとっては、初めての定期テストを迎える時期になってくるのである。東京都では多くの中学校で5月中旬から下旬にかけて中間テスト等の名称で定期考査がある。
4月から5月までの学習の中では入学からのオリエンテーションや連休も挟んでいるため、テスト範囲は中学校に入学してからの内容以外に、小学校時代のふりかえりが多く含まれる。現在は小学生でも多くの子どもが塾や家庭教師を利用しているが、中にはどちらも活用していない家庭もあるだろう。そういった家庭の子どもにありがちなのが、小学校のつまずきをそのままにしてしまうことである。
小学校の算数で子どもがつまずきがちな単元は「繰り上がり・繰り下がり」や「小数点を使った問題」、そして「図形」である。これらは中学校に入学すると「覚えていて当然」という流れになっているため、改めて教えてもらうことは少ない。そのため、小学校時代に残っている学習の穴がそのままになっていると、その穴の上に中学校の学習を積み上げていくことになってしまうのである。そうなった場合に待ち受けているのは、着実な学力が定着しないまま高校受験を迎えてしまうことである。
子どもの弱点に気づいたり、定期テストを見据えたりと、早い段階から家庭教師を活用している家庭では小学校時代の学習の抜けをこの時期には徐々に埋めていっている。ここで、中学校になってから学習をしっかりできる子とできない子の差が出てきてしまうのである。
小学校時代にもテストはあり点数という形で学習成果が見えていたが、中学校に入ると定期テストも伴い、自分自身の学力と周りとの差が如実に見えてくる。初期に学習につまずいてしまうと、そのまま勉強が嫌いになり、ずるずると成績が下降線をたどり、受験を意識するタイミングの時には既に手遅れとなり、高校に進学することができないケースもあり得るのである。
学校の教師に話を聞いたとき、中学2年生の段階では、全く勉強ができない子どもであっても、自分はどこかしらの高校に進学できると思っているようである。しかし、勉強が嫌いな生徒の場合、学校での学習態度も悪くなりがちであり、そういった生徒に対して進学先を用意できないケースもあるようである。そして、その旨を子どもに伝えると、子どもはひどくショックを受けるのである。
恐らくこのサイトをご覧になっている方は少しでも子どもの未来が幸せなものになるようにと考えている方が多いのではないだろうか。
勉強が進路の全てではないが、新卒一括採用のシステムを持っている日本では、勉強ができて、より偏差値の高い進学先を選んだ方が将来への選択肢が増える傾向にある。特にやりたいことが無く、将来の夢も具体的でない子どもであれば、それこそ勉強だけはしっかりと取り組ませて、成長してやりたいことが見つかったときに、選択肢が残っているようにしてあげて欲しい。
この時期からの学習であれば少しくらい周囲から遅れていても全く問題なく追いつき、追い越せる。そのためには家庭の力が不可欠である。自律して勉強できるような子どもはほんの一握りである。勉強を繰り返す中で、自分自身の力で問題が解決できるようになってはじめて、勉強が面白いと思えるようになってくるのである。そうなる前に挫折してしまわないよう、しっかりサポートしてあげて欲しい。そのツールのひとつとして家庭教師を活用するのは非常に有効である。
家庭教師の有利な点としては、学校や塾の進度とは関係なく、どこまでも振り返って学習を行うことができる。今のうちにかこのつまずきを解消してあげ、2学期以降にあるより高度な学習内容についていけるようにしてあげよう。
子どもの幸せな未来は、子ども自身の力はもちろん、保護者の力も必要なのである。
これから迎える学校の定期テストの結果を見て、今後の子どもへの学習方針をしっかりと固めてもらいたい。