あまり耳馴染みのない人もいるかもしれませんが、いま体育・スポーツの家庭教師の人気が高まっています。東京にはすでにいくつも専門の家庭教師会社があったり、大手の会社がスポーツ分野の教育に乗り出していたりと、体育の家庭教師というものが浸透しつつあります。
身近な選択肢の1つになりつつもある「体育・スポーツの家庭教師」、ニーズの高まりを見せる背景や具体的な授業内容について、見ていきましょう。
体育・スポーツの家庭教師のニーズが高まる背景
近年、体育の授業が苦手だという子どもが増えているようです。その背景には、日ごろの運動不足が影響していることも。東京などの都心部では近くに公園がなかったり、公園があっても狭かったり遊びの内容が制限されていたりと、しっかり体を動かすのが難しい環境にあることが少なくありません。そのため、いざ小学校に入ってかけっこや球技をすることになっても上手くできず苦手意識を持ってしまうことになるようです。
親御さんの思いとしても、「運動神経のある子になってほしい」、「外で体を動かして体力をつけさせたい」、「体育の成績を上げてほしい」など、運動をさせたいと考えるのにはさまざまな理由があります。
保護者の方々も忙しく、なかなか外に連れ出すことができないといった背景もあるかと思います。そこでいま、運動を指導してくれる家庭教師のニーズが高まっているというわけです。
家庭教師が指導してくれること
体育・スポーツの家庭教師が教えてくれる運動はさまざまです。かけっこや陸上、各種球技や水泳などがメジャーな分野といえるでしょう。さらに、跳び箱やマット運動、逆上がりなど、体育の授業に特化した運動の指導も可能です。
「家庭教師」なので基本的にはマンツーマン指導で丁寧に指導してもらえます。体育や運動に苦手意識を持っている子どもの場合、集団の中で「できない」自分を見られるのが恥ずかしいと感じているケースが少なくありません。そのため、先生と一対一でじっくり取り組む環境が求められるのです。
また、苦手克服だけでなく、現在取り組んでいるスポーツのレベルアップのためにプラスαの指導という使い方もできます。たとえばサッカーを習っている子どもが、個人レッスンをプラスすることでサッカーの技術を磨いたり、サッカーのためにかけっこ指導を受けたりするといった利用方法です。
体育の成績は重要？
体育の家庭教師を利用する理由として、体育の成績を上げたいという場合も多くなっています。高校受験をする際には「調査書」いわゆる「内申書」が重要になってくるためです。基本の5教科以外には、体育や音楽、美術などの成績が関わってきます。
体育の場合、特に苦手だと思い込んでいるとなかなか成績が上がりにくいものです。そのためやはり、運動神経を良くしておきたいと考える親御さんがいるようです。
ただ、内申書には体育の授業だけでなく、保健体育のテストの点数も大きく影響します。また、運動が苦手でも意欲的に体育の授業に取り組んでいれば良い評価がもらえる場合もあるものです。
ですので、体育の家庭教師を利用しなくても体育の成績を上げることはできるはずです。しかし小学校から高校までの間で12年間、体育の授業があるとすると、苦手意識を早めになくしてあげるのも子どものやる気を引き出すためには大切といえるでしょう。
まとめ
体育・スポーツの家庭教師が求められるのには、子どもを取り巻く環境が影響しています。また、受験を見据えたときにも体育の授業で良い成績を修めるのが大切だということからも、ニーズが高まっているようです。
受験のために体育の家庭教師が必須ということではありませんが、子どもの苦手意識をなくすことで受験にもプラスに働くことがあるのも事実です。苦手だった体育の授業にも前向きに取り組めようになると、他のことへの関心、意欲、そして自信につながることが期待できます。